ねらい
電子部品や半導体で、特に不具合が多い実装領域の不具合事例とその読み解き方を初心者の方にも分るよう説明します。事例は特に盲点になりがちなTier 1サプライヤ様と自動車メーカとの使い方/使われ方の相互認識不足から発生した不具合を体系立てて解説します。多くの不具合が元を辿れば同じ物理メカニズムだったり原因の組合せが違うだけだったりという事実に気づき、未然防止感度を高めて頂きます。
到達目標
どんな失敗事例も根っこの物理法則が同じであることに気づき、一つの失敗事例を手がかりに経験したことのないフェーラーモードを設定して未然防止設計が織り込めるようになる。
プログラム 9:30~16:30 < 昼食休憩 12:00~13:00 >
1.再発防止と未然防止の違い
・不具合の体系つけ
・経験したことないフェーラーモード設定
・未然防止設計
(演習1)自分の身近な不具合現象例を挙げてみる。
2.自動車用電子部品の失敗事例(実装領域)に学ぶこと
(1)電子部品の2大天敵
1)熱ひずみ問題
はんだ断線/剥離、ワイヤボンディング、接着剥離、樹脂剥離
2)水
ポッティング/コート剤の盲点、IC内部の水侵入、凝縮水、樹脂の吸湿で内部ショート、毛細管現象で内部ショート、
防水でも何故か水が溜まる
3)熱ひずみと水の複合
樹脂剥離してIC内部に水が溜まる
(2)異種金属接触
(3)実装が原因になるEMC
(4)積層セラミックコンデンサの発火
(演習2)不具合事例の物理原因相関表作成。
3.最近のメガリコール事例2件
会社が潰れた事例と巨額リコール事例
(演習3)異業種不具合事例の物理法則分類と自身の担当分野でのフェーラーモード設定・未然防止設計。
4.実装技術の基礎(ダイジェスト版)
5.まとめ