ねらい
機械・構造物の破損原因の約8割が疲労によると言われています.疲労は応力,材料及び環境などの多くの因子が複雑に絡んだ,荷重の繰返し数や時間に依存する複雑な現象です.ドイツでの鉱山用巻上機のチェーン破壊が疲労によるものと明らかになった1829年以来200年近くも研究が続けられていますが,現在も疲労破壊事故は後を絶ちません.機械・構造物の設計・保守に携わる技術者にとって,疲労破損の防止や疲労寿命の予測は依然として重要な課題です.
本講座は,疲労とは何かという基礎を説明し,代表的な耐疲労設計手法について解説します.
到達目標
・実機の設計において疲労破壊を防止するために気をつける点を判断できる.
・疲労寿命予測法を取得する.
プログラム 9:30~16:30 < 昼食休憩 12:00~13:00 >
1日目(9:30-16:30)
1.疲労現象と歴史的事故事例 2.材料の疲労強度 3.疲労強度への影響因子 4.低サイクル疲労 |
2日目(9:30-16:30)
1.疲労き裂進展特性 2. 実働荷重下の疲労 3. 高温疲労と熱疲労 4.疲労強度設計 |