ねらい
機械・構造物の破損原因の約8割が疲労によると言われています。疲労は応力,材料及び環境などの多くの因子が複雑に絡んだ,荷重の繰返し数や時間に依存する複雑な現象です。ドイツでの鉱山用巻上機のチェーン破壊が疲労によるものと明らかになった1829年以来200年近くも研究が続けられていますが,現在も疲労破壊事故は後を絶ちません。機械・構造物の設計・保守に携わる技術者にとって,疲労破損の防止や疲労寿命の予測は依然として重要な課題です。
本講座は,疲労とは何かという基礎を説明し,代表的な耐疲労設計手法について解説します。
到達目標
- 実機の設計において疲労破壊を防止するために気をつける点を判断できる。
- 疲労寿命予測法を取得する。
プログラム 9:30〜16:30<昼食休憩 12:00〜13:00>
1日目
1.疲労現象と歴史的事故事例
2.材料の疲労強度
3.疲労強度への影響因子
4.低サイクル疲労
2日目
1.疲労き裂進展特性
2.実働荷重下の疲労
3.高温疲労と熱疲労
4.疲労強度設計
研修受講料助成制度
東広島市:ものづくり技術高度化研修事業助成対象です。
呉市:中小企業人材育成研修費補助対象です。
受講者評価平均 | 総合評価:ー |
業務に応用できる:ー | |
日数/時間 | 2日間 |
開催日/受講期間 | 2026年2月25日〜2月26日 (9:30〜16:30) |
会場 | 広島テクノプラザ (東広島市鏡山三丁目13番26号) |
会場アクセスURL | https://www.h-techno.co.jp/access/ |
対象 | 設計,製造,研究などに従事するエンジニア ※材料力学,金属材料の基礎知識があれば望ましい |
持参物 | 筆記用具,電卓(携帯電話利用可) |
定員 | 20名 |
申込締切日 | 2026年2月2日 |
受講料 | 31,130円(テキスト代,消費税含む) |
講師 | 菅田 淳 広島大学名誉教授・客員教授 大阪大学,広島大学において約45年にわたり材料 の疲労挙動・破壊機構に関する研究に従事。 日本材料学会疲労部門委員会委員長として 多くの企画を立案するとともに,疲労に関する 講習会等の講師を務めてきた。 日本材料学会編「初心者のための疲労設計法」 の編集主査を務めたほか,「機械材料学」 「材料強度学」等の著書(分担執筆)などを手がけた。 |